「おひとり様高齢者」の田舎暮らしが増加中 介護放棄の“姥捨山”という現実

窮屈な都会かゆったりと田舎かでおこる高齢者問題

「おひとり様高齢者」の田舎暮らしが増加中 介護放棄の“姥捨山”という現実

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190623-00567505-shincho-soci&p=1

窮屈な都会暮らしから離れて、自然に囲まれた新たな土地で生活を行う。余生をゆったりとしたスタイルで過ごすというのもありかもしれません。ただ、実際にここ最近、高齢者の単独移住が行われる別荘地があるというのです。近所づきあいもなく、部屋にこもりがちになる都会での生活よりも、地元民との交流や同じような環境にあるおひとり様同士での心温まる交流などができれば、よりよい生活を手に入れることができるのでしょう。

ただ、現実はこのような理想的なものとは程遠いという状況があるようです。

別荘地で独り暮らしを始める高齢移住者

別荘地へ移住して一人暮らしを始めるには訳がありそうです。息子や娘の家庭で介護をしてもらうことも難しく、かといって施設は高額なうえにいっぱいで、順番待ちをしている間に老衰により亡くなってしまう事例もあるといいます。

そこで、別荘地であれば安ければ200万円から手に入れることができるようになっているようです。高齢なおじいちゃんでは一人暮らしは難しいようなのですが、おばあちゃんであればある程度、一人で自分のことができるようです。このような別荘地への一人暮らしを家族から勧められ、実際に新しい生活を始めるおばちゃん達がふえているようです。

別荘地での現状

別荘地などで近くの温泉などを楽しみ、余生をゆったりと暮らす。地元の人々との交流などで心も満たされているというのが理想でしょう。

ただし、現実はそのようなものと程遠いという話があります。別荘地ではなかなか買い物に出かけることもできず、定期的に回ってきてくれる生協などを利用するしかありません。また、冬場などは灯油などを利用する暖房器具を使用することが多いため、燃料とする灯油の移動などの扱いで苦労される方もいます。

また、心の交流を生み出す地元民や同じような環境にいる高齢者同士の関係は、意外にもお互いに受け入れない態度となってしまうことも少なくないようです。高齢になってくると自分のライフスタイルやポリシーなどがしっかりと固まってしまい、よそ者や自分と考えの違うものを受け入れたがらない性質があるのかもしれません。

現状は小説『楢山節考』に近い状態なのではないか

都会で共に過ごすことが難しくなってしまい、より快適な余生を送ってもらいたいという言い分をもとに、別荘地へ自分の年老いた親を移住させる。その生活が現実的にどのようなものになるかを考えることもなく、たった一人で生活をさせる。

いついかなる状態に陥るかわからず、すぐに行ってやることもできない環境へ自分を産み育てた親を追いやる。追いやるという言葉は悪いのかもしれませんが、別荘地を管理する不動産会社などの意見では、やはり、高齢者が別荘地のような場所で独り暮らしを行うには無理がある場合も少なくないというものもあります。

今後、超高齢社会へ突入していく中で、必死で生きてきた人々の余生をどう構築していくのか。日本の未来において、年金問題などが取りざたされていますが、未来のこととして考えず、しっかりと情報を手に入れ、準備していくことが大切なのかもしれません。

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