貴景勝、痛々しい再出場 変化に屈し「自分が弱いから」

「無理を押しての出場」に思うこと
貴景勝、痛々しい再出場 変化に屈し「自分が弱いから」
(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190519-00000549-san-spo)

有望株と期待されている大関貴景勝。そんな彼もケガに苦しめられいつもの相撲をとれていないようでした。「休んでも精神的に成長しない」とのコメントがありましたが本当にそうなのでしょうか。相撲を見始めて期間の浅い私ですが、土俵上の力士にテーピングが巻かれているのを見るたびにケガや不調に苛まれながら戦う姿を見るたびに胸が苦しくなります。休まず戦い続ける姿は美しい、その考えは確かに共感できるものではあり否定するつもりはありませんが、それで終わらせていいのでしょうか。

強行出場した力士のその後

今回の貴景勝のように、相撲をまともにとれるかわからない状態であるにもかかわらず強行出場した力士は私が知っているだけでも何人かいます。そんな中で記憶に新しく、なおかつ印象深く鮮やかなのは稀勢の里と照ノ富士でしょうか。
稀勢の里というと相撲を普段見ていない方でもその名前は知っているという程に人気のあった横綱です。彼は大関としてその実力を認められながらもあと一歩のところで優勝を逃してしまうことが続き、2017年にやっと初優勝と横綱昇進を掴み取ることができました。ところが横綱としての初めての場所で左肩を負傷、ケガを抱えつつもその場所での優勝は勝ち取りましたが、それ以降稀勢の里は引退までケガに苦しめられることとなりました。出場しては途中休場を繰り返すその姿に幾度もハラハラしたものです。
照ノ富士も実力確かな力士で、大関までのスピード出世ぶりから期待を集めていました。ですが左膝のケガに幾度となく悩まされ、さらには糖尿病を患い思うように相撲をとれない状態になりました。番付を落とし続け現在では三段目で奮闘しているようです。
こういった力士の姿を見るたびに私は痛ましく思ってしまうのです。「どうか休んでほしい」と何度願ったことでしょう。

治療に専念した力士

一方治療に専念し見事復帰した力士というと、私にとって印象深いのは栃ノ心です。
右膝の故障で一時は幕下まで番付を落としましたが、治療とリハビリをしっかり行い土俵に復帰した後は、またたく間に幕内まで番付を上げていきました。そして2018年には初優勝、さらには大関昇進を果たしました。彼のその姿はケガによる休場を余儀なくされた力士たちにとっては希望の星とも言える前例となっただろうと思います。
休んでしまうと身体が鈍る、勝負勘がサビつく、といった側面は確かにあるのでしょう。ですが、ケガをしっかり治さずに続けていたらケガした箇所を庇いながら戦ってしまいまた別の箇所にケガを負ってしまった……という話も聞いたことがあります。

まとめ

「ケガを負いながらも無理を押して出場」というのは相撲に限らず美談にされがちですが、その後の影響を考えると決して手放しでは喜べないものだと思っています。ケガに悩まされ続けた横綱稀勢の里、ケガから復帰し大関まで昇進できた栃ノ心。こういった前例を冷静に見つめながら焦りに目を曇らせることなく力士当人が自らにとって良い選択ができるように、少しでも後悔なく進んでいけるように。そんな環境が整えられることを願っています。

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