小学校高学年で教科担任制導入の動き 教師や保護者が歓迎する理由は…〈AERA〉

教科担任制のメリットとデメリット

小学校高学年で教科担任制導入の動き 教師や保護者が歓迎する理由は…〈AERA〉

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190509-00000057-sasahi-life&p=2

中学校や高校では当然とされる教科担任制。これまでの小学校教育では担任の先生がほとんどの教科をすべて指導するという流れでした。小学校高学年において教科担任制導入の動きが出てきており、それに対して保護者は歓迎ムード。公の教育機関ではないのですが、教育業界に携わったことがあり、その教科担任制のメリットとデメリットを考えてみました。

小学校教師の負担

学校教育における指導のポイントは、知・徳・体というのがこれまでの流れです。つまり、学びを通して知識や知恵を身につけ、学力を上げる。道徳的な生き方を学ぶ。適切な体力を育てるというもの。そこで小学校の担任は算数・国語・理科・社会などの主要教科の指導に加え、道徳や低学年においては音楽、体育などの指導をしています。

また、それぞれの教科指導だけではなく、さまざまなイベントの準備と実施、その報告書の作成などかなり雑多な業務も抱えているのが現状なのでしょう。

教科担任制のメリット

指導教科を絞ることができれば、その授業の組み立ての準備に時間をかけることができます。限られた時間の中で効果的に子どもたちの興味を引き出し、必要な知識を身につけさせることができます。イベント関連の準備の時間もありますが、時間的なゆとりが生まれると、よりよいイベント実施にもつながるでしょう。

一般企業ですすんでいる働き方改革、労働時間や業務量の見直しなどの動きにもつながるでしょう。近年、学校教師という職業につきたいという学生が減少傾向にあるように感じます。これは労働環境や大幅に変革される教育改革への不安など、さまざまな理由があるかと思います。

教科担任制を導入することで、よりよい指導へ向けた準備、時間的なゆとりという面でこれまでよりも、よりよい環境で教育へ従事できるのかもしれません。

教科担任制のデメリット

さまざまな教科指導をしっかりと行える教師は、たとえば国語の指導において理科的な知識、社会的な知識、算数的な論理的思考で授業の準備を行うことができます。つまり、教科横断型の指導がしやすくなるというメリットがあると感じます。子どもたちはその指導を受け、自身が学んでいる各教科のつながりがより強くなるはずです。

教科担任制となった場合、教師によっては算数の解き方指導のみに徹してしまい、学び全体の楽しさを伝えられない指導に陥ってしまう可能性もあります。

また、例えば算数指導がメインとなる教師は、算数が苦手な子の社会に対する熱意を感じることができず、できない子という一方的な見方をしてしまうこともあるのではないでしょうか。

教科担任制導入における注意点

専門の指導教科を設定する場合は、大学で受ける教育もその流れに従ったものにするべきだと思います。また、担当教科を受け持つ先生同士の情報共有によって、ある生徒の得手不得手といった内容を理解し、協力体制をもって指導、教育を行っていく必要があるでしょう。

保護者への教科担任制導入の意義とその実践方法を周知し、反対意見を持つ保護者に対して、教科担当、クラスの担任がしっかりと説明できる体制を整える必要もあります。

大学入試の入試制度改革、そこからあらたな力強い日本を目指し、あらゆる学年においてやる気に満ちた、生き生きとした子どもたちに育てることが大きな目的とならなければなりません。労働環境の問題も大切ですが、学校教育という性格上、子どもたちの育成が中心となった制度を目指していくことが重要なのではないでしょうか。

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